#25 バタフライとしての個人事業
独立コンサルタントはひとり事業者。つまり、どの組織にも正規雇用という形で属しておらず、また、何らかの組織を所有していない状態だ。
その立場は社会から見てひどく脆弱なものであり、強風が吹けばあっという間にどこかに飛んで行ってしまう。今の仕事が来月も続く保証はどこにもないし、グローバル規模の経済的な事案が起きれば仕事がなくなってしまうこともある。
例えば、来月からの案件がキャンセルになり暇を持て余すこともあれば、仕事が集中してキャパシティの上限に向き合うこともある。こんな風に、独立コンサルタント業は安定とは程遠いものだ。これは「独立」しているからこそ生じるリスクである。
その一方、独立しているからこそのメリットもある。第一のメリットは自由度が高いということだろう。
どのような市場に参入し、どのようなサービスを展開し、どのスキルを伸ばしていくか。また、今日明日の空き時間をどう活用するかなど、すべて一人で決めることができる。逆にいうと、「何をやらないか」ということを決めることができる。
つまり、自分事業の戦略と実行の手綱を握ることができることが大きなメリットといえる。ただし、その手綱を握るには、乗りこなし方を学ばなくてはならない。
独立やスモールビジネスで問題となるのは、その「乗りこなし方」を説いたマニュアルが本質的にはどこにもないということだろう。
それはなぜか?
起業家を支援しているリンダ・ロッテンバーグはその著書「Think Wild」の中で、起業スタイルを4つに分けた。
- 新規事業でドカンと大きな事業を狙う「ガゼル」
- イントレプレナーとして組織の枠を壊す「スカンク」
- 非営利組織で社会課題にコミットする「ドルフィン」
- 個人や小規模企業でポジションを作る「バタフライ」
起業家の典型的なイメージはガゼルだろうが、私の場合は意図してバタフライとして戦っている。彼女がこのセグメントをバタフライと命名した理由は、1万7千以上の多様な種類を持ち自由であるからだという。つまり、枠に縛られていない活動生態の象徴ということだ。
裏を返すと、バタフライとして活動している起業家は多種多様であり、統一的な方法論を見つけるのは難しく、また誰か一人の成功体験をうのみにすることも危険ということになる。
こうした事情があるため、いろいろな人の成功体験や事業の情報を拾いつつ、自分の経験から学んでパッチワークのように戦略を組み立てているのが今の状況だ。
これはこれでよいのだが、ここまで書いてきて「ふと、蝶はどのように生き残ってきたのだろう」と思い立った。そこでGeminiと議論しながらバタフライたる独立事業者の生存戦略をまとめてみた。
- ニッチ戦略と専門性:特定の環境への適応
- 共生とネットワーク:多様な関係性の構築
- 環境変化への適応力:柔軟性と機敏性
- 美しさ、独自性の追求:独自価値の創出
よくあるキーワードが並んでいるが、面白いなと思ったのは「美しさ」というキーワード。Gemini曰く、
蝶の美しい翅の模様は、生存戦略の一環であり、独自性を際立たせています。「バタフライ」型アントレプレナーも、独自の商品やサービス、ブランドイメージを通じて、顧客に価値を提供します。蝶の多様な模様のように、「バタフライ」型アントレプレナーも多様な独自性を表現します。
人目を惹く独自性ということだろう。
ということで、今日も楽しくひらひらと舞おう。